
家づくりで、まず前提となるのが、立地、敷地の条件です。必ずしも整った形状の敷地ばかりではありません。なかには、狭小地や変形敷地など、厳しい条件下での家づくりも少なからずあります。また、建築基準法や都市計画法、各地域の条例によって定められた、建ぺい率、容積率の問題もあります。
しかし、こうした様々な敷地条件をひとつひとつ考慮しながら、きめ細かく応えていけるのも、木造在来工法の大きな特長です。

木造在来工法は、3尺、6尺〈=1間(約1.8m)〉を基本モジュールとして、総合的に組み立てる工法です。つまり、間取りは敷地形状などに合わせて基本的に自由に描けます。
たとえば、リビング空間をひろがりのあるワンルームスタイルにすることも可能ですし、窓や出入り口の大きさや位置も梁のスパンの範囲内であれば、お好みに合わせて自由自在に設計できます。もちろん、ヨコ方向だけでなく、タテにも広がりのある開口部や吹き抜けなどを実現できます。
このように、プラン計画において技術的な制約を受けにくく、自由にイメージを描き起こすことが可能なのも、木造在来工法の大きな魅力のひとつです。
新しく住まいを計画する際に、しっかりと想定しておきたいのが、将来の家族構成とライフスタイルの変化です。
長い歳月の間に、こどもの誕生、成長にともなって「自立心を持たせるために勉強部屋をつくってあげたい」であるとか、もっと将来に、二世帯、三世帯同居ということになれば「それぞれの家族に独立したキッチンがほしい」「リビングをもっと広くすれば、みんながもっと愉しく集える」など、家族構成やライフスタイルの変化によって生まれてくる増改築ニーズに幅広く対応できる家づくりは、後々目に見えない大きな財産となります。
木造在来工法は、柱と梁による骨組みを主体にしている工法なので、増築のために外壁を部分的に貫くこともできます。また、場合によっては、構造材である柱を取り除いて梁で補強したり、また、柱を移動させることも可能です。
在来工法が人気なのも、こうした増改築に有利な点が高く評価されているからなのです。